【10月12日 AFP】フランスの看護師の半数超が、燃え尽き症候群(バーンアウト)に近い状態にあることが、11日に発表された調査結果で分かった。新型コロナウイルスの影響による休暇の取り消しや業務量の増加が理由に挙がった。

 調査は看護師6万人近くを対象に仏看護師組合が実施。回答者の57%が「業務による極度の疲労状態」にあることが分かり、今年初めに仏国内で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が発生する前の33%から増加した。

 今回の調査結果は、流行第1波でかつてないほど切迫した状況下に置かれた上、現在も入院患者数の再増加に直面する欧州の医療分野への負担を浮き彫りにした。エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)政権にさらなる圧力をかけることにもなりそうだ。

 調査では看護師の3分の1以上が、通常時と比べて所属部署の人員が不足していると回答。3分の2が流行の始まりから労働環境が悪化していると報告した。

 また、今年3月より休暇を取れていない看護師は5人に1人に上る。

 看護師組合は「現時点で看護師3万4000人が不足している」と発表し、「悪化した労働環境により音を上げる看護師がさらに増加する恐れがある」と警鐘を鳴らした。(c)AFP