深センで消息絶った台湾人男性、中国テレビで罪を「告白」 違法撮影で拘束
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【10月12日 AFP】中国国営テレビは11日夜、香港と境界を接する深セン(Shenzhen)で昨年8月に消息を絶った台湾人男性が、中国治安部隊の演習を違法に撮影したと認めて謝罪する動画を放映した。男性は「国家安全保障を脅かした」として中国当局に身柄を拘束されている。
親族によると李孟居(Lee Meng-chu)さんは、昨年8月19日も香港から深センに入り、それきり行方が分からなくなっていた。
香港では当時、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案や香港当局、中国政府に抗議する大規模デモが数か月にわたって続いていた。深センのスポーツ競技場では、中国の武装警察が数千人の人員を集結させて装甲車を用いた演習を行っており、香港のデモに介入して武力鎮圧を行うのではないかとの臆測が高まっていた。
中国中央テレビ(CCTV)の11日の報道番組では、髪を短く刈り上げ、青いシャツの上に囚人番号の付いたオレンジ色のベストを着た李さんが、「自分の携帯電話で動画を撮影しました」「申し訳ありません。私は悪いことをたくさんしました」と話す様子が放映され、李さんが行ったとされる「違法行為」の画像も幾つか公開された。
CCTVによると、李さんの深セン訪問の目的は演習を観察することだけで、競技場周辺で動画16本と写真48枚を撮影し、一部をインターネット上で共有した後、中国治安部隊に身柄を拘束されたという。(c)AFP