【10月12日 AFP】20F1第11戦アイフェルGP(Eifel Grand Prix 2020)は11日、決勝が行われ、メルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)が今季7勝目を挙げ、ミハエル・シューマッハ(Michael Schumacher)氏が持つ歴代最多記録F1通算91勝に並んだ。

 大記録に並んだ後、シューマッハ氏の息子ミック(Mick Schumacher)に出迎えられ驚きを隠せなかったハミルトンは、ミックから父親のキャリアコレクションである赤いヘルメットを贈呈された。

 現在フォーミュラ2(F2、FIA F2選手権)のドライバーズランキングでトップに立っているミックから「偉業を祝福します」と言葉をかけられたハミルトンは、明らかに感動した様子で言葉が出てこなかった。

「本当にありがとう。これほど光栄なことはない。何て言ったらいいのか分からない。見て育ったアイドルだから…」「彼の独壇場を長い間見てきた。記録で彼に近いところまで行けるなんて想像だにしなかったので、言葉にならないほど光栄だ」

「ピットに入って初めて記録に並んだと気付いた。フィニッシュのときに計算なんてしなかった。自分を後押ししてくれるこの信じられないようなチーム無しでは達成できなかった。本当にありがとう。そしてミハエルに心から敬意を表す」

 ポールポジションからスタートしたチームメート、バルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)がエンジントラブルでレース前半にリタイアした好機を逃さなかったハミルトンは、正確な判断で金字塔に並ぶ勝利を収め、ドライバーズランキングで2位以下に大きく水をあけて7度目の年間優勝に前進した。

 シューマッハ氏が現役時代5勝を挙げたサーキットでハミルトンは、2位に入ったレッドブル(Red Bull)のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)に4.5秒差をつけ、ニュルブルクリンク(Nurburgring)では2011年以来となる2勝目を飾った。

 不運に見舞われたボッタスは、ハミルトンとのポイント差が69に開いたため年間優勝は絶望的となった。

 3位にはルノー(Renault)のダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)が入り、レッドブル時代の2018年モナコGP(Monaco Grand Prix 2018)以来となる表彰台入りを果たした。ルノーとしては2011年マレーシアGP(Malaysian Grand Prix 2011)以来の3位以内となった。

 4位以下はレーシングポイント(Racing Point)のセルヒオ・ペレス(Sergio Perez)、マクラーレン(McLaren)のカルロス・サインツ・ジュニア(Carlos Sainz Jr.)、アルファタウリ(AlphaTauri)のピエール・ガスリー(Pierre Gasly)、フェラーリ(Ferrari)のシャルル・ルクレール(Charles Leclerc)、そしてレーシングポイントの「スーパーサブ」ニコ・ヒュルケンベルグ(Nico Hulkenberg)が続いた。  

 指を負傷していたハース(Haas F1 Team)のロマン・グロージャン(Romain Grosjean)は9位に入り、アルファロメオ(Alfa Romeo Racing)のアントニオ・ジョビナッツィ(Antonio Giovinazzi)はポイント圏内の10位に入った。(c)AFP