【10月11日 AFP】中国の王毅(Wang Yi)外相は10日、同国を訪問中のイランのモハンマドジャバド・ザリフ(Mohammad Javad Zarif)外相と会談し、中東の緊張を緩和するための新たな協議の枠組みをつくるよう呼び掛けた。

 中国外務省によると、両外相は中国南西部の騰衝(Tengchong)で会談し、2015年のイラン核合意の順守を改めて確認するとともに、合意を離脱した米国を暗に非難した。

 イエメン内戦への関与やイラクにおける影響力、さらには米国のイラン制裁をサウジアラビアが支持していることをめぐり、イランはサウジをはじめとする中東諸国との関係がぎくしゃくしている。

 中国外務省は「すべての当事国が平等に参加できる、地域相互間の協議の枠組みを創設することを提案する」との声明を発表。この枠組みにより、「対話を通じて相互理解を深め、中東における安全保障問題への政治的・外交的解決法を探る」としている。

 王氏はまた、米国のバラク・オバマ(Barack Obama)前政権が協議を進め、ドナルド・トランプ(Donald Trump)政権が破棄したイラン核合意への支持が、同枠組みへの参加の条件になるとの認識を示した。

 ザリフ氏はツイッター(Twitter)への投稿で、王氏との「実りある会談」は「米国の自国第一主義」を拒絶するものであり、会談では新型コロナウイルスワクチンの開発に関する戦略的連携と協力も焦点になったと強調した。(c)AFP