【10月11日 AFP】イスラエル当局が新型コロナウイルスの感染対策として全土に移動制限措置を課す中、エルサレムなどで10日、ベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相の退陣を求めるデモが行われた。イスラエルでは7月以降、ネタニヤフ氏のコロナ対策や経済運営に反発する市民らが毎週、各地で抗議活動を続けている。

 イスラエル国会は先週、緊急対策期間中の集会を制限する法案を可決。市民の外出時の移動範囲について、自宅から1キロ以内と定めた。

 10日に行われたデモでは、ソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)がおおむね守られていたが、テルアビブでは多くの人が通りに繰り出し、警察と衝突する事態に発展した。

 イスラエルは人口900万人を抱え、これまでに28万人以上が感染、1900人以上が死亡しており、現在、週における感染拡大のペースが世界で最も高い国となっている。

 また、ネタニヤフ氏の妻サラ(Sara Netanyahu)夫人が首相府に美容師を呼ぶなど、公人による移動制限違反が複数報じられており、当局の厳しい制限措置に対する国民の怒りは高まっている。(c)AFP