【10月11日 AFP】中央アジアの旧ソ連構成国キルギスの議会は10日、ポピュリスト政治家で首相代行に任命されていたサドウイル・ジャパロフ(Sadyr Japarov)氏を首相に選出した。緊急会合で議員の過半数が、ジャパロフ氏の立候補を支持した。

 ジャパロフ氏は、ソオロンバイ・ジェエンベコフ(Sooronbai Jeenbekov)大統領が「2~3日以内に」辞任するとの見通しを示した。ジャパロフ氏によると、ジェエンベコフ氏はジャパロフ氏と面会した際、内閣と行政府を承認してから大統領を辞任する意向を示したという。

 10日の緊急会合で議会の副議長は、ジェエンベコフ氏が辞任すればジャパロフ氏が大統領代行になるとの認識を明らかにした。議長は現時点で空席になっている。

 首都ビシケクでは、ジャパロフ氏の支持者数百人が路上に出て首相選出を祝福した。1週間前には4日の議員選の結果に反発した野党支持者らが街頭デモを行い、警察と衝突。少なくとも1人が死亡し、1000人超が負傷した。

 頑固な国家主義者と評される元議員のジャパロフ氏と、アルマズベク・アタムバエフ(Almazbek Atambayev)前大統領は6日未明、野党支持者らによって他の有力政治家らとともに収監先から解放された。ただ、アタムバエフ氏は10日、ビシケク郊外の拠点を捜索された後に警察と治安部隊によって再拘束された。国家保安当局は、大規模な騒乱を計画したとの新たな疑いでアタムバエフ氏を拘束したことを認めた。 (c)AFP