■見落としは「共犯」

 ボスニアは、2025年までに地雷のない国となる目標を掲げている。人口の13%に当たる50万人以上の住民が今なお、危険エリアの近くで生活している。

 ボスニア・ヘルツェゴビナ地雷対策センター(Bosnia and Herzegovina Mine Action Center)によると、内戦が終結して以降、地雷撤去作業員53人を含む617人が対人地雷で死亡している。

 一方、ボスニアで訓練された地雷探知犬で、国内外の任務で命を落とした犬はこれまでのところいない。

 探知犬は年に2回実施される試験で完璧な成績を収めなければならない。「探知犬が地雷を見落として、次の日に誰かが事故に遭ったら、自分たちも共犯者になります」とトレーナーの一人は語った。(c)AFP/Rusmir SMAJILHODZIC