【10月8日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2020)は7日、男子シングルス準々決勝が行われ、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は4-6、6-2、6-3、6-4で第17シードのパブロ・カレーニョ・ブスタ(Pablo Carreno Busta、スペイン)に勝利し、大会通算10度目の準決勝進出を果たした。

 四大大会(グランドスラム)通算18勝目となる自身2度目の全仏制覇を目指すジョコビッチにとっては、これがグランドスラム通算38回目の4強入り。準決勝では同日に第13シードのアンドレイ・ルブレフ(Andrey Rublev、ロシア)を下した第5シードのステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)と対戦する。

 しかし、肌寒い夜に行われたこの日の試合で、今大会初めてセットを落としたジョコビッチは、左腕の上部に治療を受ける場面があった。

「きょうはコートに上がるにあたり、あまり調子が優れなかった。ウオームアップで少しいろいろあった」と明かしたジョコビッチは、「首や肩にちょっと問題があった。この件についてはあまり踏み込みたくない」としながらも、「大丈夫だと思う。まだ大会中だし、あまり明かしたくない。試合が進むにつれ良くなり、そこまで痛みも感じなくなった」と語った。

 これでジョコビッチはすべてのグランドスラムで2度優勝した史上3人目の選手となるまで、あと2勝に迫った。

 怒りのあまり放ったボールが線審の喉に直撃して失格になった、全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)のカレーニョ・ブスタ戦が今季37試合で唯一の負けとなっているジョコビッチは、同じ相手に対して再びもろさを見せ、第2セットでも2本のブレークポイントを握られた。

 しかし、カレーニョ・ブスタがこのチャンスを生かせず、逆に自身が2度のサービスゲームを落としてこのセットを失うと、第3セットの最初のゲームではジョコビッチが二つのブレークポイントをしのいで雄たけびを上げた。

 3-0として主導権を握ったかに思われたジョコビッチはカレーニョ・ブスタに3-3と追いつかれたが、ゲームカウント4-3で再びブレークに成功し、そのまま第3セットを獲得。第4セットでは序盤で訪れたブレークチャンスを逃しながらも第7ゲームで勝負を決めるブレークを奪った。

 ジョコビッチは「1セット半は彼の方が優れた選手で、試合を支配していた」「どちらに転がってもおかしくなかった。すごく拮抗(きっこう)していた。あちらにもチャンスがあったし、こちらにもチャンスがあった。結果的には3-1だったが非常に互角の試合だった」と振り返った。(c)AFP/Martyn WOOD