【10月7日 AFP】イングランド・プレミアリーグのアーセナル(Arsenal)でプレーするメスト・エジル(Mesut Ozil)が6日、チームマスコットのガナザウルス(Gunnersaurus)の「中の人」がコスト削減の一環で解雇されたのを受け、クラブ所属の恐竜を絶滅の危機から救うために立ち上がったことを明かした。

 アーセナルでは、新型コロナウイルスの感染拡大で無観客試合が続く中、1993年からマスコットのガナザウルスを演じてきたジェリー・クイ(Jerry Quy)さんが首を切られた。

 そこでエジルは自身のツイッター(Twitter)で「残念ながら、チームに忠実な僕らの人気マスコットで、クラブの欠かせない一員でもあったガナザウルスことジェリー・クイが、27年の日々を経て余剰人員扱いされてしまっている」「そんなわけで、僕はアーセナルの選手でいる限り、この緑色のおっきなやつの給料全額分をアーセナルへ払い戻すことを申し出ている」と発表した。

 クラウドファンディングサイト「ゴー・ファンド・ミー(GoFundMe)」で立ち上げられた「ガナザウルスを救おう」のページでは、すでに1万ポンド(約137万円)以上が集まっている。

 ページの説明文には「ガナザウルスは27年にわたってマスコットを務めるクラブの象徴で、絶滅させるわけにはいかない」「生涯のファンであるジェリー・クイ演じるガナザウルスを失うのは、恐ろしい恥だ。マスコットリーグはわれわれが安定して勝てている唯一の大会なのだから、われわれの歴代最多スコアラーがこれからもトップを維持できるようにしようじゃないか」と書かれている。

 クラブOBも、ガナザウルスへのサポートを表明している。ガナザウルスはファンのスタジアム入場が解禁になった時点で復帰するとみられているが、誰が中に入るのかはまだ明らかになっていない。

 エジルはチーム最高給の選手で、週給は30万ポンド(約4100万円)と報じられているが、近年は出場機会を減らしている。(c)AFP