【10月7日 AFP】(更新)ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の専属医は6日、トランプ氏には現在、新型コロナウイルス感染症の自覚症状がないことを明らかにした。1か月後に迫った米大統領選では、トランプ氏が民主党の対立候補ジョー・バイデン(Joe Biden)氏に世論調査の支持率で大幅なリードを許しているが、トランプ氏は世論調査結果を一蹴し、全快を宣言することで支持層受けのする「タフガイ」のイメージを改めてアピールした。

 トランプ氏は5日、3日間にわたる入院生活を終えてホワイトハウス(White House)に戻ると、バルコニーでマスクを外す姿を披露。同日夜に公開した国民向け動画メッセージで、新型ウイルスに「支配されてはいけない。恐れてはいけない」と呼び掛けた上、「私には免疫があるのかもしれない」とも語った。

 さらに翌日、最初に行ったツイッター(Twitter)投稿では「とても気分が良い!」と宣言。10月15日に予定されているバイデン氏との第2回討論会を「楽しみにしている」と表明した。

 また、新型ウイルス流行の深刻さを否定するために以前から使ってきた論法を再び持ち出し、新型ウイルスと季節性インフルエンザを同列に扱った上で、「われわれは(新型ウイルスと)共に生きることを学んだ」と主張した。ツイッターは、「誤解を招き、害を及ぼす可能性のある情報の拡散」を禁じた同サイトの規定に違反したとして、この投稿を非表示にした。

 専属医のショーン・コンリー(Sean Conley)医師は発表文で、「トランプ氏は症状がないと話している」と説明。バイタルサイン(生命兆候)は安定しており、「おおむね、非常に良好な容体が続いている」と述べた。トランプ氏は退院後も強力な治療薬を投与されており、症状再発の可能性に備えた経過観察下に常時置かれている。医師らはトランプ氏の病状について、来週頭までは様子を見る必要があるとの見解を示している。(c)AFP