【10月3日 AFP】4日に行われる全仏オープンテニス(French Open 2020)の男子シングルス4回戦でラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)と対戦することが決まった20歳の新鋭セバスチャン・コルダ(Sebastian Korda、米国)が、かつてナダルの名を取って自身の猫に名前をつけたと明かした。

 2日に行われた3回戦でペドロ・マルティネス(Pedro Martinez、スペイン)を6-4、6-3、6-1で下し、世界ランキング2位のスーパースターが待つ4回戦へ駒を進めたコルダは試合後、「子どもの頃、彼の名を取って自分の猫にラファと名前をつけたんだ。どれだけ僕が彼のことを大好きか、それがよく物語っているだろう」と話した。

 コルダの現在の世界ランキングは213位とまだ低く、初出場となった今回の全仏オープンには予選から勝ち上がり、今大会までは一度もツアーの本戦で白星を挙げたことがなかった。

 しかし、そのDNAにはスポーツが深く刻み込まれており、父のペトル(Petr Korda)は1998年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament)王者で、全仏オープンでも1992年に準優勝を経験した。

 また母のレジナ(Regina Kordova)さんも世界トップ30を経験した元テニス選手で、姉のネリー(Nelly Korda)とジェシカ(Jessica Korda)はそれぞれ世界2位と22位の現役ゴルファー。特にネリーは先月行われたANAインスピレーション(ANA Inspiration 2020)で、メジャー初優勝まであと一歩のところまで迫った。

 自身もジュニアでは世界ナンバーワンに上り詰めたコルダは、「彼は僕の一番のアイドル。自分がテニスをプレーする理由の一つだ」「とにかく彼のプレーを見ている。信じられないような選手だ。彼から絶対に諦めない姿勢を学んだ。コートにいる時は常に彼のようになろうと思っている」と、手本にしてきたナダルについて語った。

 コルダの話を伝えられたナダルは「そう聞けてうれしい」「自分が本当に長い間テレビに出ているということだよね。僕が子どもの時も同じ感じで、(ピート・)サンプラス(Pete Sampras)や(アンドレ・)アガシ(Andre Agassi)、カルロス・モヤ(Carlos Moya)とかを見ていたよ」とコメント。

 全仏オープンで12度の大会制覇を誇り、今大会では男子歴代最多タイの四大大会(グランドスラム)通算20勝目を目指す王者は、「彼が素晴らしいプレーをしているのは知っている。非常に若く、パワーもすごい。素晴らしい未来が待っていると思うが、もうちょっと先だといいね」と付け加えた。(c)AFP/Dave JAMES