【10月3日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇(Pope Francis、83)は3日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策のロックダウン(都市封鎖)が解除されてから初めてローマ市外を訪問する。普段は群衆を好む教皇は、離れた位置から信者と一体になる方法を模索してきた。今回の訪問先でも信者が参加することはないという。

 教皇の3日の訪問先は、イタリア・アッシジ(Assisi)の聖フランチェスコ聖堂(Basilica of Saint Francis)。国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産(World Heritage)に登録されている同聖堂への訪問は、教皇が徐々に平時の職務に戻る一つの節目になる。

 通常はこのような訪問では、多くの信者が路上を埋め尽くすが、ローマ教皇庁(バチカン)によると、信者らと高齢の教皇自身に対する健康上のリスクを抑えるため、今回は私的な訪問にするという。

 フランシスコ教皇の健康状態は良好だが、それより懸念されているのは老齢で虚弱な前教皇の方だ。ベネディクト16世(Benedict XVI、93)は、2013年の退位後も「名誉教皇」としてバチカンに居住している。(c)AFP/Andrea Bernardi with Ella Ide in Rome