【10月2日 AFP】ブラジルのアマゾン(Amazon)熱帯雨林で、9月の森林火災の発生件数が急増したことが、1日発表の国立宇宙研究所(INPE)の統計から明らかになった。ジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)大統領の環境政策への批判がいっそう高まっている。

 INPEの衛星写真分析によると、今年9月にアマゾンで発生した森林火災は3万2017件で、前年同期の1万9925件から61%増えた。

 また、1~9月の総発生件数も、前年同期比で14%増加したという。

 INPEは世界で高く評価されている研究機関だが、ボルソナロ氏はアマゾンと世界最大の湿原地帯パンタナル(Pantanal)をめぐる「偽情報」キャンペーンだとの非難を継続している。

 ボルソナロ氏は先月30日、盟友ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領との討論会で米民主党の大統領候補ジョー・バイデン(Joe Biden)前米副大統領が熱帯雨林の破壊について「悲惨で不要」なコメントをしたと攻撃。続いて、国連(UN)の生物多様性サミットで行ったビデオ演説では、「特定のNGO(非政府組織)」がブラジルのイメージを汚すために「環境犯罪」に及んでいると非難した。(c)AFP/Louis GENOT