【10月2日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は1日、民主党の大統領候補ジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領との討論会はそのままの形で行われるのが望ましいと述べ、泥仕合と化した第1回討論会を受けて大統領候補討論会委員会(CPD)が発表した「秩序を保つ」対策の導入に反対を表明した。

 オハイオ州クリーブランド(Cleveland)で9月29日に行われた初の大統領候補討論会については、共和・民主両党とも、また司会を務めた米FOXニュース(Fox News)のベテランキャスター、クリス・ウォレス(Chris Wallace)氏も、みっともない制御不能の90分間だったとの見解でほぼ全員が一致している。

 CPDは翌30日、「より秩序だった議論が行われるようにするため」に「追加の仕組み」を加える必要があると発表した。

 だが、トランプ氏はそうはならないと指摘。「前回(の討論会で)楽勝したのに、私が第2回と第3回の討論会でのルール変更を討論会委員会に許すわけがないだろう」とツイッター(Twitter)に投稿した。

 第1回討論会の勝敗をめぐってトランプ氏は、世論調査の結果だと主張して繰り返し自身の勝利を宣言している。ただ、トランプ氏が根拠とする世論調査の存在は確認できておらず、複数の米メディアが行った調査ではバイデン氏が優勢との結果が出ている。

 CPDは超党派で構成されている。しかし、ホワイトハウス(White House)はCPDを敵対勢力の組織であり「沼地の怪物」だとみなしていると、ジェイソン・ミラー(Jason Miller)米大統領上級顧問は記者団に語った。

 また、ケイリー・マケナニー(Kayleigh McEnany)大統領報道官は記者会見で、トランプ氏が同意するであろう次回討論会での変更点は「司会者と民主党の候補がかわること」だけだと述べた。(c)AFP/Sebastian Smith