【9月28日 AFP】27日に決勝が行われた20F1第10戦ロシアGP(Russian Grand Prix 2020)で、2回の5秒ペナルティーを科されて優勝を逃したメルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)が、「自分を止めようとしている」と大会スチュワードを非難した。

 6回の年間優勝を経験し、今季も首位を独走しているハミルトンだが、この日はペナルティーの影響で3位にとどまり、ミハエル・シューマッハ(Michael Schumacher)氏に並ぶ歴代最多タイのF1通算91勝目はお預けとなった。

 レース前のスタート練習での小さな違反を取られたことについて、ハミルトンはスチュワードの科したペナルティーは重すぎると話し、「彼らは僕を止めようとしている。ただ、それは構わない。ここは頭を低くして切り抜け、集中を切らさないようにする必要がある。これからどうなるか見てみよう」とコメントした。

 ハミルトンは、レース中にチームの無線で使った「ばかげている」ペナルティーだという言葉をレース後の英スカイ・スポーツ(Sky Sports)のインタビューでも繰り返した。

「かなり確信があるが、そんなばかげたことで5秒ペナルティー2回というのは見たことがない」「誰も危険にさらしていないし、これまでのキャリアで数え切れないほどやってきたが問題にはならなかった。ところが、今回はこういうことになった」

 さらにハミルトンは、スーパーライセンスに対する2点の罰点を食らい、ここ12か月での合計が10点に伸びて1レース出場停止まであとわずか2点になったが、後ほどこの処分は取り消された。

 国際自動車連盟(FIA)は、チームが誤ったスタート練習の場所を指示していたという情報がスチュワードに入ったため、所属するメルセデスへの罰金に切り替えたことを発表した。

「44号車のドライバー(ハミルトン)がチームの指示を受けて間違った場所でスタート練習を行ったという情報をスチュワードが入手した」「そして、チームとドライバーのやりとりを聞いてこの事実を確認した」「そのためペナルティーポイントは取り消し、競技者(メルセデス)に2万5000ユーロ(約300万円)の罰金を科す」 (c)AFP