【9月25日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2020)、男子シングルスのドローが24日に発表され、アンディ・マレー(Andy Murray、英国)とスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)の同大会3年ぶりとなる再戦が1回戦で実現することになった。

 共に四大大会(グランドスラム)3勝を誇る両者は、2017年大会の準決勝でフルセットにわたる死闘を繰り広げ、その時はワウリンカがセットカウント1-2から逆転勝ちを収めた。一方、元世界ランク1位のマレーは、この試合を境に長期にわたり股関節のけがに悩まされ、一時は現役引退の危機に立たされるなど代償を払ってきた。本人も当時の一戦で「股関節が終わった」と話している。

 現在は世界111位のマレーは今大会にワイルドカード(主催者推薦)での出場となるが、同17位のワウリンカに対して過去12勝8敗と勝ち越していることは、少なくとも自信につながるだろう。両者は今週に入って、コート・フィリップ・シャトリエ(Court Philippe-Chatrier)で一緒に練習もしていた。

 一方、2016年以来2度目の大会制覇、そしてグランドスラム通算18勝目を目指す世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は、同80位の22歳マイケル・イマー(Mikael Ymer、スウェーデン)と初戦で対戦する。

 前年王者で第2シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は、世界83位のイゴール・ゲラシモフ(Egor Gerasimov、ベラルーシ)との1回戦で13度目の大会制覇へ向けた船出を切る。

 ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)が持つ男子シングルス歴代最多のグランドスラム通算20勝の記録まであと1勝に迫っているナダルは、順当に勝ち上がれば準決勝で第3シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)と対戦する予定。34歳のナダルは、過去2年の全仏オープン決勝でティエムを下し、栄冠に輝いている。

 先日の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)を制したティエムは、2014年の全米オープン覇者で元世界3位のマリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)との注目の大会初戦を迎えることになった。

 フェデラーが欠場する中、ジョコビッチの予定される準決勝の相手はダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev、ロシア)となっている。しかし、メドベージェフは全仏オープンに過去3度出場して一度も白星を挙げられていない。

 仮にシード勢が順当に勝ち上がれば、準々決勝ではジョコビッチがマッテオ・ベレッティーニ(Matteo Berrettini、イタリア)と、メドベージェフがステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)と、ティエムがガエル・モンフィス(Gael Monfils、フランス)と、ナダルがアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)と対戦する組み合わせとなっている。

 27日の開幕を控える中、この日は世界20位のミロス・ラオニッチ(Milos Raonic、カナダ)、同45位のカイル・エドモンド(Kyle Edmund、英国)、同58位のフェルナンド・ベルダスコ(Fernando Verdasco、スペイン)の3人が大会から棄権している。(c)AFP/Dave JAMES