【9月25日 AFP】四大大会(グランドスラム)通算6勝を誇る男子テニスの名選手ボリス・ベッカー(Boris Becker)氏は24日、自身の破産に関連した一連の刑事責任について無罪を主張した。この件で有罪となれば、同氏は禁錮7年を科される可能性がある。

 2017年に破産宣告を受けたベッカー氏は、情報開示義務に従わなかった責任を問われている。この日は黒のマスクと帽子、スーツに赤いネクタイというきっちりとした身なりで出廷し、2017年5月から6月にかけて資金および資産の情報開示を怠ったことに関連する19件の訴追内容について無罪を主張した。

 英ロンドン在住のベッカー氏は、個人の破産などを扱う同国政府機関「Insolvency Service」に訴追されており、これまでロンドンの高等法院で行われた審理で内容が検討されていた。次は来月22日の予審に出廷することを条件に保釈が認められた。

 現在52歳のベッカー氏は、1985年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)において男子史上最年少記録となる17歳で優勝を果たすと、翌年には大会連覇を果たしてテニス界を席巻。「ブンブンサーブ」の異名と共にグランドスラムではさらに4勝を挙げるなど、シングルスのタイトルを計49個獲得し、生涯獲得賞金は総額2500万ドル(約26億3500万円)に上った。

 2014年から2016年にかけては、世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)のコーチを務め、指導者としても成功を収めていた。(c)AFP