【9月19日 AFP】フランス保健当局は18日、同国の新型コロナウイルスによる1週間の死者数が、5月に全国的なロックダウン(都市封鎖)措置が解除されて以降初めて増加したと発表し、新型ウイルス関連の全指標が悪化していると警鐘を鳴らした。

 最近の感染者急増は若年層を中心に起きているものの、75歳以上の高齢者の間でも感染が急速に拡大。保健当局によると、入院者数や集中治療室(ICU)で治療を受ける重症患者の数も増加している。

 仏保健当局が発表した週次統計によれば、1週間の死者は前週の129人から265人へと増加。保健当局は「最高齢者層の間で感染拡大の勢いが強まっていることから、今後数週間にわたり入院者と死者の発生が続く懸念がある」と警告した。

 新規感染者数は前週比で8%の微減となった。ただ保健当局は、一部地域で検査が能力の限界に達しているため、実際の感染者数はこれよりも多い可能性が高いと指摘している。

 フランスでは検査需要の増大によりパリ首都圏などで検査を受けることが困難になっており、懸念が高まっている。ジャン・カステックス(Jean Castex)首相は先週、政府の検査体制に改善の余地があると認めた。(c)AFP