【9月11日 AFP】(更新)米西部で続く山火事では、これまでに16人の死亡が確認され、50万人が避難する事態となっている。現地では11日も2万人以上の消防隊員が消火活動に当たっている。

 カリフォルニア、オレゴン、ワシントンの3州では火災により孤立した地域が各地に存在し、被害の全容が把握できない状態が続いている。

 カリフォルニア州北西部で起きている「8月複合火災(August Complex Fire)」と名付けられた火災では10日、複数の山火事が高温と風によって合流し、延焼面積が約30万ヘクタールに上るカリフォルニア州史上最大の火災となった。

 隣接するオレゴン州では、50万人が避難。ケート・ブラウン(Kate Brown)知事は、同州における年間平均焼損面積の2倍に当たる面積がわずか72時間で焼け、少なくとも5つの町が「事実上破壊」されたと述べた。

 カリフォルニア州ビュート(Butte)郡では10人の死亡が確認された。同州森林保護・防火局(Cal Fire)がAFPに明らかにしたところによると、ハッピーキャンプ(Happy Camp)近郊ではさらに2人が死亡した。

 オレゴン州当局によると、同州ポートランド(Portland)南方のサンティアムキャニオン(Santiam Canyon)地域では2人が死亡、カリフォルニア州との州境近くでさらに1人が死亡した。

 ワシントン州では、シアトル(Seattle)から東に約210キロ離れた場所で発生した山火事から逃れる途中に1歳の男児が死亡し、両親も重度のやけどを負った。(c)AFP/Javier TOVAR