【9月10日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)は9日、女子シングルス準々決勝が行われ、大会第3シードのセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)は4-6、6-3、6-2でツベタナ・ピロンコバ(Tsvetana Pironkova、ブルガリア)との「母親対決」を逆転で制し、4強入りを果たした。

 1セットダウンから2時間12分で逆転勝ちを収めたセレーナは次戦、12日に行われる決勝進出を懸けて元世界1位のビクトリア・アザレンカ(Victoria Azarenka、ベラルーシ)と第16シードのエリーゼ・メルテンス(Elise Mertens、ベルギー)の勝者と顔を合わせる。

 38歳のセレーナは、今大会でマーガレット・コート(Margaret Court)氏に並ぶ四大大会(グランドスラム)歴代最多のシングルス24勝目を目指しているが、この日はよりエネルギッシュなピロンコバに第5ゲームでブレークされて先にリードを許し、その望みもたたれるかに思われた。

 それでも序盤の出遅れから立て直したセレーナは、試合後に行われたコート上でのインタビューで「今ここに立って話せていることがうれしい。もう少しでここに立てなくなる状況にいた時間帯もあったから」「私は絶対に諦めない。とにかく前に進まないと」と語った。

 また前半の苦戦は疲れが原因だと明かし、「少し脚に違和感があったが、1時間くらいしたら、どういうわけか力が出てきた」「理由は分からないが、序盤は少し疲労していた。勝ち進むにはこれではいけないのは明らかだから、何が原因か突き止めようと思う」とコメントした。

 妊娠中に優勝した2017年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2017)以来となるグランドスラムタイトルを狙うセレーナだが、この日は対戦したピロンコバも母親で、3年間のツアー離脱を経て今年から競技に復帰したばかりだった。

 今大会前に最後に出場したのは2017年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2017)だったピロンコバの8強入りの快進撃については、セレーナも大きな尊敬の念を抱いたとし、「これは私にはできなかった。復帰した時は1勝を挙げるのが精いっぱいだったから、本当に信じられない」と称賛した。(c)AFP