【9月8日 AFP】ベラルーシで7日、反政権派幹部のマリア・コレスニコワ(Maria Kolesnikova)氏が路上で所属不詳の集団により車に押し込まれ、拉致された。反政権派が明らかにした。同国当局は数週間にわたり続く反政府デモ終結に向けた取り組みを強化しており、政府の発表によると週末のデモでは600人余りが警察に身柄を拘束された。

 反政権派が設立した調整評議会(Coordination Council)は、同評議会幹部のコレスニコワ氏と報道官、書記が首都ミンスク中心部で「何者かに拉致され」、現在も行方不明となっていると説明。アレクサンドル・ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)政権が「恐怖政治の手法を公然と使っている」と非難した。

 同国で8月9日に行われた大統領選では、現職のルカシェンコ大統領が得票率80%で勝利を宣言したものの、野党の対立候補スベトラーナ・チハノフスカヤ(Svetlana Tikhanovskaya)氏がこの結果を拒絶。調整評議会は平和的な権限移譲を実現するために設立された。

 チハノフスカヤ氏は、幹部らの拉致は評議会の運営妨害を狙ったものだと主張し、「彼らが私たちを脅そうとすれば、より多くの人が街頭に出ることになる」と表明。同評議会は、拘束された人々の即時釈放を要求するとともに、当局からの圧力で出国した他の活動家らが自由に帰国できるようにするよう訴えた。(c)AFP/Tatiana Kalinovskaya