【9月6日 AFP】チェコの首都プラハにある中国大使館は5日、チェコの代表団が先週、台湾を訪問したことについて、「中国の国家主権に対する重大な侵害」だと非難した。

 チェコのミロシュ・ビストルチル(Milos Vystrcil)上院議長率いる代表団は、先月30日~今月4日の日程で台湾を訪問。同代表団は、チェコの政治家や企業家、科学者、ジャーナリストら約90人で構成されていた。

 中国政府は「一つの中国」という方針の下、台湾を自国領の一部と見なしており、武力による統一も辞さない構えだ。

 チェコの中道左派政権は、「一つの中国」を公式に受け入れているが、右派の野党、市民民主党(ODS)に所属するビストルチル氏は政府の方針に縛られていない。

 在チェコ中国大使館は、今回の訪問は「中国の内政への著しい干渉」だとし、「この件による好ましくない影響を排除するため、明確な手段を講じる」ようチェコ政府に求めた。

 同大使館は、「世界に中国は一つしかなく、台湾は中国領土の不可分の一部だ」「台湾当局や反中勢力がいかなる策を弄(ろう)したとしても、このことを変えることはできない」としている。(c)AFP