【9月5日 AFP】ツール・ド・フランス(2020 Tour de France)は4日、第7ステージ(ミヨーからラバール、168キロメートル)が行われ、チーム・ユンボ・ビスマ(Team Jumbo Visma)のワウト・ファン・アールト(Wout van Aert、ベルギー)が第5ステージに続く今大会2勝目を記録した。

 積極的な戦術と横風で面白い展開となったレースでは一部の選手が犠牲となったが、オールラウンダーのファン・アールトは、少人数に絞られた逃げ集団で最後のスプリント勝負を制した。フィニッシュラインでは、「すでに主なスプリンターは全員脱落していて、そこからは大混戦だった」と振り返った。

 また、チームリーダーのプリモシュ・ログリッチ(Primoz Roglic、スロベニア)が総合優勝候補であることから、「総合争いの選手もタイムを落としたので、チームにとって良い日になった」と語った。

 一方、ミッチェルトン・スコット(Mitchelton-Scott)のアダム・イェーツ(Adam Yates、英国)は総合首位のマイヨ・ジョーヌ(イエロージャージー)を維持。ボーラ・ハンスグローエ(Bora Hansgrohe)のペーター・サガン(Peter Sagan、スロバキア)は、チームの綿密な戦略と鮮やかなアタックでライバルのスプリンターを置き去りにし、ポイント賞のマイヨ・ヴェール(グリーンジャージー)を奪い返した。

 150キロメートル過ぎから、ボーラ勢は不意打ちのアタックでペースを上げた。横風を利用して集団を分断し、サガンとポイント賞を争うライバルで、この日グリーンジャージーを着てスタートしたドゥクーニンク・クイックステップ(Deceuninck Quick Step)のサム・ベネット(Sam Bennett、アイルランド)と、ロット・ソウダル(Lotto Soudal)のカレブ・ユアン(Caleb Ewan、オーストラリア)を引き離した。

 その他では、総合3位でスタートしたUTE(UAE TEAM EMIRATES)の新星タデイ・ポガチャル(Tadej Pogacar、スロベニア)が、時速70キロのスピードで集団が横風を受ける中、パンクに見舞われて遅れてしまった。(c)AFP