【9月4日 AFP】ツール・ド・フランス(2020 Tour de France)は3日、第6ステージ(ルテイユからモンエグアル、191キロメートル)が行われ、アスタナ(Astana Pro Team)のアレクセイ・ルシェンコ(Alexey Lutsenko、カザフスタン)が、壮大なセベンヌ国立公園(Cevennes National Park)で二つの山を越える長距離の逃げを制して優勝した。

 ミッチェルトン・スコット(Mitchelton-Scott)のアダム・イェーツ(Adam Yates、英国)は、終盤に持ち前のスパートを見せたドゥクーニンク・クイックステップ(Deceuninck Quick Step)のジュリアン・アラフィリップ(Julian Alaphilippe、フランス)に数秒を取り返されたが、総合首位のイエロージャージーを保持し、「上出来だ。強豪が逃げる中で、僕らがレースをコントロールする必要があったが、チームにとって良い日になった」とコメントした。

 前日の第5ステージでは、アラフィリップが軽率な補給違反を犯し、20秒のペナルティーを受けてイェーツにイエロージャージーを奪われた。4日の平坦ステージでも総合首位を守るとみられているイェーツは、それについて聞かれると、「あすは楽なはずだ」と答えた。

 今回の山岳ステージでは、他に主な優勝候補からのアタックはなかった。20日に仏パリで迎える最終ステージまでには長い道のりが残っている中で、イェーツは「最後は細い上り坂で、どうにかして数秒を得ようとすると、多くのエネルギーを無駄にしてしまう」と振り返った。

 この日、イェーツに5分以上の差をつけられスタートしたルシェンコは、リオデジャネイロ五輪覇者でCCCチーム(CCC Team)のフレフ・ヴァンアフェルマート(Greg Van Avermaet、ベルギー)を含めた逃げ集団に追随。最後はコフィディス(Cofidis, Solutions Credits)のヘスス・エラダ(Jesus Herrada、スペイン)が2位に続き、ヴァンアフェルマートが3位に入った。

 国内選手権の王者で、ブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana)でもステージ優勝を経験しているルシェンコは、「自分のキャリアで最も素晴らしい勝利だった」「アスタナにとっても重要な勝利だ」と語った。(c)AFP