【9月4日 AFP】UEFAネーションズリーグ(UEFA Nations League 2020-21)は3日、各地で試合が行われ、リーグAのグループ4ではスペインが試合終了間際のゴールで追いつき、敵地でドイツと1-1で引き分けた。

 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)により、欧州では約10か月ぶりとなった代表戦は、イングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)に加入したティモ・ヴェルナー(Timo Werner)が後半開始直後にゴールを挙げ、ドイツが先制した。

 しかし後半アディショナルタイム7分、スペインはフェラン・トーレス(Ferran Torres)のクロスをロドリゴ(Rodrigo Moreno Machado)が頭で落とすと、これをDFホセ・ルイス・ガヤ(Jose Luis Gaya)が至近距離から押し込み、2014年と2010年のW杯(World Cup)王者による一戦は劇的な結末となった。

 両チームは、パンデミックにより1年の延期を強いられ、来年6月と7月に開催されることになった欧州選手権(UEFA Euro 2020)で、主役になることを望んでいる。

 今回が2シーズン目となるネーションズリーグは3か月連続で行われる予定で、リーグAの各グループを制した4チームによる準決勝と決勝は、2021年に予定されている。

 ポルトガルとドイツで行われた欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2019-20)とヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2019-20)の「ファイナルエイト」同様、現在のところネーションズリーグの全試合も無観客で行われている。

 この日の試合が行われたシュツットガルト(Stuttgart)のスタジアムにも観客の姿は見当たらなかったが、そうした中でスペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)に所属する17歳のアンス・ファティ(Ansu Fati)が後半から途中出場を果たし、スペイン代表デビューを飾った。

 17歳308日でA代表デビューしたギニアビサウ出身のファティは、1936年のアンヘル・スビエタ(Angel Zubieta)氏の後では最年少のスペイン代表出場選手となった。

 また同組の試合では、ウクライナがスイスに2-1で勝利。

 ウェストハム(West Ham)のアンドリー・ヤルモレンコ(Andriy Yarmolenko)のヒールキックで先制したホームのウクライナは、ハリス・セフェロヴィッチ(Haris Seferovic)に同点弾を許すも、マンチェスター・シティ(Manchester City)に所属するオレクサンドル・ジンチェンコ(Oleksandr Zinchenko)が華麗な勝ち越しゴールを決めた。

 リーグBのグループ4では、レアル・マドリード(Real Madrid)で出場機会を失っているギャレス・ベイル(Gareth Bale)が、ウェールズ代表として先発出場を果たしたもののハーフタイムでの交代を強いられた。試合は81分にキーファー・ムーア(Kieffer Moore)が決勝点をマークし、ウェールズが敵地でフィンランドを1-0で下した。

 ウェールズを率いるライアン・ギグス(Ryan Giggs)監督は、英スカイ・スポーツ(Sky Sports)に「ギャレス・ベイルには試合勘が全くなかった」とコメントした。「メンバーを選ぶのがとても難しい状況だった。ギャレスは全員の中で最も試合勘がなかった。(次の試合が行われる)日曜日を前に、彼を交代させるのが最善だと思った」 (c)AFP/Andy SCOTT