【9月2日 CNS】「中国のeスポーツ人口は4.84億人に達した」という話題が最近、インターネットの急上昇ワードに入った。今や中国では全人口の3人に1人がゲームをする時代となった。

「2020年1~6月中国のゲーム産業リポート」によると、中国のeスポーツ産業は急成長を続け、今年上半期の売上高は前年同期比54.6%増の719.36億元(約1兆1147億円)に達した。eスポーツ人口も継続的に増え、上半期の競技人口は前年同期比9.9%増加の4.84億人に達した。

 中国のeスポーツ業界で今年最も注目されたのは、8月15~16日に行われた「eスポーツ北京2020」だ。期間中に「北京国際eスポーツイノベーション発展大会」「eスポーツの光展覧交易会」「2020年王者栄耀世界チャンピオンシップ決勝戦」の3大イベントが行われ、映画のセットのような舞台設定で行われたeスポーツの大会やオンラインのライブ配信で大いに盛り上がった。

 中国は国を挙げて、eスポーツ産業の成長や人材の育成に力を入れている。国内のスポーツを管轄する中国国家体育総局は2003年に、eスポーツを正式なスポーツ種目と認定。日本の厚生労働省にあたる人力資源・社会保障部は、新たな公認職業の一つに「eスポーツプレーヤー」を含めた。eスポーツは教育プログラムにも含まれ、全国各地で数十校の専門学校が専門学科を設けた。

 2019年のデータによると、中国現在のプロのeスポーツプレーヤーは約10万人。4.84億人の競技人口と比べるとその数はわずかだ。多くの人が娯楽としてゲームを楽しんでいるほか、プロになるには相当の実力が必要なためだ。ただ、ゲームを長時間続けると視力低下や頸椎を痛めるなど身体への負担があり、若者はゲーム中毒になり勉強や仕事に悪影響を及ぼす可能性がある。適度なゲームは「脳活」に有効な一方、自己管理の必要性が繰り返し叫ばれている。(c)CNS—北京青年報/JCM/AFPBB News