【9月6日 AFP】(更新)ロシアの野党勢力の指導者、アレクセイ・ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏が2020年8月、シベリア(Siberia)からモスクワに移動中の機内で意識不明の重体となった。毒を盛られた可能性が指摘されている。AFPはこれまでに毒殺・毒殺未遂の被害に遭った著名人について、図解でまとめた。

■ゲオルギー・マルコフ氏(ブルガリアの反体制派)

1978年9月、英ロンドンのバス停にいたマルコフ氏に、生物毒薬のリシンが仕込まれた矢が傘から発射されたとみられている。3日後に死亡した。

■ハレド・メシャール氏(イスラム原理主義組織ハマス政治局トップ)
1997年9月25日、ヨルダンでイスラエルの諜報(ちょうほう)機関に襲撃され、耳に正体不明の毒を注入される。解毒剤により回復した。

■ビクトル・ユーシェンコ氏(ウクライナの野党候補)
2004年9月、ロシア政府寄りの候補との選挙戦の最中、重体になる。一命は取り留めたものの、顔にむくみ・あばたなどが残った。2005年1月、大統領に就任した。

■アレクサンドル・リトビネンコ氏(ロシアの元スパイ、ウラジーミル・プーチン氏と敵対)
2006年11月1日、英ロンドンでロシアの元エージェントと紅茶を飲み、その帰路で体調悪化。3週間後、病院で死亡した。ロシア政府は容疑者の引き渡しを拒否。

■金正男(キム・ジョンナム、Kim Jong-Nam)氏(北朝鮮の金正恩<キム・ジョンウン、Kim Jong-Un>朝鮮労働党委員長の異母兄)
2017年2月13日、クアラルンプール国際空港で女性2人に何かを顔に塗られる様子が監視カメラに捉えられている。激しい頭痛の後に発作を起こし、病院到着前に死亡した。

■セルゲイ・スクリパリ氏(ロシア人元二重スパイ、娘ユリア氏も被害)
2018年3月4日、英ソールズベリーで2人が倒れているのが発見される。重体となり、数週間入院。両氏ともに一命を取り留める。

■アレクセイ・ナワリヌイ氏(ロシアの反汚職活動家)
2020年8月20日、移動中の機内で意識不明となり、その後ドイツへ移送。独当局はノビチョクが使用されたことを示す「明白な証拠」があると発表。

(c)AFP