【9月1日 AFP】米ホワイトハウス(White House)は8月31日、ロシアに対して隣国ベラルーシの主権と民主主義を「尊重」するよう求めた。ベラルーシでは、アレクサンドル・ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領が再選挙を求める大規模デモに直面している。

 ケイリー・マケナニー(Kayleigh McEnany)米大統領報道官は記者会見で、「ロシアはベラルーシの主権と、同国民が自由かつ公正に自分たちの指導者を選挙する権利を尊重しなければならない」と述べた。

 ルカシェンコ氏を支持するロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は、ベラルーシが「制御不能になり始めた場合」に軍事的な支援を行う可能性をほのめかしている。

 マケナニー氏は、「ベラルーシ政府がもはや民主主義を求める国民の声を無視できないことは、膨大な数の国民が平和的な抗議を行っていることから明らかだ」と述べ、「選挙不正と人権侵害、政府による弾圧」に関する調査を米政府が支援すると付け加えた。

 これに先立ち欧州連合(EU)は28日、ロシア政府に対し、ベラルーシに内政干渉しないよう求めていた。

 旧ソ連構成国ベラルーシでは先月9日に大統領選挙が行われ、26年にわたり強権統治を続けてきたルカシェンコ氏が約80%の得票で再選。西欧諸国は、自国の利益のために自身の退陣を望んでいたと主張している。(c)AFP