【8月31日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)の男子シングルスに出場するはずだった世界ランキング23位のブノワ・ペール(Benoit Paire、フランス)が30日、大会を棄権したことが分かった。これに先立ち主催者は、名前こそ明かさなかったものの一人の選手が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査で陽性反応を示したと明かしていた。

 1回戦で世界ランキング107位のカミル・マイフシャク(Kamil Majchrzak、ポーランド)と対戦することになっていたペールだが、公式サイトに掲載されているメインドローからは名前が消えており、代わりには同151位のマルセル・グラノリェルス(Marcel Granollers、スペイン)が入った。

 仏スポーツ日刊紙レキップ(L'Equipe)は、ペールが米ニューヨークでの検査で陽性反応を示したと報じていた。

 全米テニス協会(USTA)によれば、陽性反応を示した選手は無症状であり、最低でも10日の隔離を求められるニューヨーク州と大会の健康安全プロトコルに従うよう指示されているという。

 その選手の周辺にいたことで、14日間の隔離が必要なプレーヤーがいるかどうかを判断するため、接触者の追跡が始まっている。

 仏出身のリシャール・ガスケ(Richard Gasquet)やグレゴワール・バレール(Gregoire Barrere)、エドアード・ロジャー・ヴァッセリン(Edouard Roger-Vasselin)、アドリアン・マナリノ(Adrian Mannarino)は、今後の通知があるまでホテルの部屋にとどまることになるとレキップは伝えている。

 18日に米国に到着したペールは、何度も検査を行ったが陰性反応が出ていた。

 しかし、全米オープンの前哨戦であるウェスタン&サザンオープン(Western & Southern Open 2020)の1回戦でボルナ・チョリッチ(Borna Coric、クロアチア)と対戦した際は、体の不調を訴え途中棄権を強いられていた。(c)AFP