【8月28日 AFP】自転車ロードレースに参戦するドゥクーニンク・クイックステップ(Deceuninck Quick Step)は27日、レース中に生命を脅かす高速クラッシュに遭遇したファビオ・ヤコブセン(Fabio Jakobsen、オランダ)に関して、回復までに数か月かかる見通しであると明かした。

 ヤコブセンは5日に行われたツール・ド・ポローニュ(Tour de Pologne 2020)の開幕ステージで顔に重傷を負い、その後長時間に及ぶ手術を受けた。チームによれば、この事故で同選手は歯が1本を除きすべて失われたほか、130針の縫合を余儀なくされたという。

 チーム代表のパトリック・ルフェーブル(Patrick Lefevere)氏は、「彼ら(医師)は顔に130針の縫合を施した。ヤコブセンに残された歯は一つだけで、口蓋はまだ癒えておらず、声帯もまひしたままだ」「まだ呼吸も正常にできていない」と報告した。

 23歳のヤコブセンは、人工的な昏睡(こんすい)状態に置かれて5時間の手術を受け、その2日後に意識を取り戻した。

 ツール・ド・ポローニュはチームメートのレムコ・エベネプール(Remco Evenepoel、ベルギー)が優勝を果たしたが、同選手もその後イタリアで開催されたイル・ロンバルディア(Il Lombardia 2020)で橋から転落し、負傷した。

 ルフェーブル氏は、「彼(ヤコブセン)は、レムコ・エベネプールよりもはるかに容体が悪い。医師団によれば、レムコの骨折は6週間ほどで治るはずだが、ファビオ・ヤコブセンに関しては、回復までに数か月はかかるという話だ」と述べた。(c)AFP