【8月27日 AFP】米ニューヨークのセントラルパーク(Central Park)に26日、初の女性銅像が設置された。そのモデルは女性の権利を求めて闘った白人女性2人と黒人女性1人で、白人男性の像に完全に支配されていた公園の風景に小さいながらも非常に重要な変化をもたらした。

 167年の歴史があるセントラルパークには約30体の像が設置されているが、「不思議の国のアリス(Alice in Wonderland)」の主人公やロミオと抱き合うジュリエットといった物語の登場人物以外は、すべて白人男性だ。

 26日の除幕式にはヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)元国務長官が登場し、「銅の天井(ガラスの天井、のもじり)」が破られたと演説。その様子はオンラインで配信された。

 新たに設置されたのは、女性と黒人の権利を訴えたソジャーナ・トゥルース(Sojourner Truth、1797~1883)、スーザン・アンソニー(Susan Anthony、1820~1906) 、エリザベス・キャディ・スタントン(Elizabeth Cady Stanton、1815~1902)の3氏の銅像。小さなテーブルを囲んだ3体は熱く議論しているようで、制作者のメレディス・バーグマン(Meredith Bergmann)氏は、彼女たちは「夢を見ているのではなく、仕事をしている」のだと説明した。

 除幕式の1週間前には、女性の参政権を認めた合衆国憲法修正第19条が批准から100年を迎えた。

 3人の銅像はセントラルパーク内でも特に人気の、リテラリーウオーク(Literary Walk)と呼ばれる遊歩道沿いに設置されている。(c)AFP