【8月27日 AFP】(更新)米ウィスコンシン州ケノーシャ(Kenosha)で行われた警察に対する抗議デモの現場で2人が射殺された事件で、近隣のイリノイ州アンティオック(Antioch)の警察は26日、殺人容疑で17歳の少年を逮捕した。

 ケノーシャでは、車に乗り込もうとしていた黒人男性が警察に背後から至近距離で繰り返し撃たれたことをきっかけに、激しい抗議デモが発生。25日に行われたデモでは、アサルトライフルを持った私服の男がデモ参加者に向けて発砲し、2人が死亡、1人が負傷した。

 同市の20キロ南西に位置するアンティオックの警察が発表したところによると、ケノーシャ郡当局は翌26日朝、事件の容疑者に対し第1級殺人容疑で逮捕状を発付。容疑者はアンティオック在住の17歳で、現在はイリノイ州レイク(Lake)郡で勾留され、ウィスコンシン州への引き渡しを待っている。

 警察が暴徒化したデモ隊の鎮圧を試みる中、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領はツイッター(Twitter)上で「米国の街での略奪、放火、暴力、無法状態は決して容認しない」とし、連邦法執行機関と州兵をケノーシャに出動させると表明。ただ地元当局によると、現地には既に州内各地からの警官隊数百人に加え、州兵250人や連邦捜査局(FBI)、連邦保安官が派遣されている。(c)AFP