スペインメディアによると、メッシは先週、ロナルド・クーマン(Ronald Koeman)新監督と面会し、自身の進退について「残留より退団」と伝えていたという。

 クーマン監督は就任会見で、「バルサを頂点に戻す」ことを約束し、メッシの残留を希望していた。しかしその一方で、ルイス・スアレス(Luis Suarez)とアルトゥーロ・ビダル(Arturo Vidal)、イバン・ラキティッチ(Ivan Rakitic)、サミュエル・ウムティティ(Samuel Umtiti)には構想外を伝えたとされる。

 欧州の舞台ではクラブ最悪の大敗で浮き彫りになった形だが、高齢化する一方のチームについて、メッシは2月、さらにはレアル・マドリード(Real Madrid)にリーグタイトルを明け渡した7月にも物足りなさを口にしていたと伝えられており、7月の発言は今季のチームに対する残酷な、しかし率直な評価でもあった。

 アルゼンチンのスポーツ日刊紙「オーレ(Ole)」は、今回の退団希望を「完全なる爆弾」と表現したが、このところメッシとフロントとの溝は深まっており、エルネスト・バルベルデ(Ernesto Valverde)元監督が解任された1月には、選手の責任だというアビダル前SDの発言にメッシが公然と反論する事態も起こっていた。

 報道によれば、メッシは週給100万ユーロ(約1億2600万円)近い報酬を受け取っており、欧州サッカー連盟(UEFA)の課すファイナンシャルフェアプレー(FFP)基準を満たしつつ、その額を支払えるクラブは限られる。これまでのところ、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティ(Manchester City)、フランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)、イタリア・セリエAのインテル(Inter Milan)が、サッカー史に残る男の獲得を狙っていると言われている。(c)AFP