【8月25日 東方新報】中国で末尾の5桁に8が連続する携帯電話番号が16日、ネットの競売サイトで競売にかけられ、白熱した競り合いの末、225万元(約3400万円)で競り落とされた。この競売には589人が参加、5051回にわたる価格の更新があり、ネット上のギャラリーも6.7万人に上っていた。

 中国では数字の8が、ラッキーナンバー。「八」の字の発音のパーといい、発展や発財(金持ちになる)の「発」の音につながり、それが連続すると爆竹が破裂する音にも似て、いかにも景気が良さげだとして好まれている。

 この携帯電話番号は1890から始まり末尾は88888。中国電信(チャイナテレコム、China Telecom)が発行する携帯電話番号で、北京市朝陽区(Chaoyang)人民法院の委託で競売にかけられた。競りは15日午前10時に始まり、開始価格は2000元(約3万円)。午後3時17分の段階で価格は100万元(約1529万円)にまでつり上がった。だがそこから、さらに激しい競り合いに。15日午後8時半から16日午前11時23分に落札されるまで、数十人が競り合い、16日午前9時13分に200万元(約3059万円)を突破。本来16日午前10時に終了するはずだったオークションは、新たに値がつり上がるごとに5分ずつ延長し、最終的に午前11時23分になって225万元で競り落とされた。

 もっとも今回が携帯番号についた史上最高額というわけではない。2017年には、広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)玉林市(Yulin)の行商人が所有する8が七つ連続している携帯電話番号は、司法競売プラットフォームで行われたオークションで、391万元(約5981万円)で競り落とされたものだ。

 ところで、8の羅列の番号で人気なのは携帯電話番号だけではない。

 今年7月29日、浙江省(Zhejiang)で「浙E88888」のナンバープレートが付いている高級車マイバッハの競売も注目を集めていた。だが、これは落札価格が197.6万元(約3023万円)、携帯電話番号よりもずっと安値で競り落とされている。実は、この価格にはナンバープレートが含まれていない。

 このマイバッハは、2015年に1500万元(約2億2945万円)の借金の担保にされたのだが、結果的に借金は返されず、マイバッハは差し押さえられたあと司法競売サイトで競売にかけられることになった。だが、ナンバープレートは新しいオーナーの所在地で登録しなければならず、ナンバープレートまでは譲渡できないのだ。その結果、落札価格は200万元を切る低価格になった。中国人にとって、8の羅列ナンバーは、世界最高クラスのラグジュアリーカーも到底及ばないらしい。 (c)東方新報/AFPBB News