【8月24日 AFP】香港の民主活動家、黄之鋒(ジョシュア・ウォン、Joshua Wong)氏(23)は23日、英国のイベントにオンラインで参加し、香港に国家安全維持法(国安法)が施行されてから絶えず逮捕を恐れていると語った。

 エディンバラ国際ブックフェスティバル(Edinburgh International Book Festival)にビデオ電話で登壇した黄氏は、イベントへの参加自体にリスクが伴うとしながらも、中国政府が強化する香港への締め付けに声をあげ続けることは自身の義務だと述べた。

 黄氏はまた、イベント登壇の2時間前に中国と香港の二重ナンバープレートをつけた正体不明の車に尾行されたことを明かした。友人らと香港のビクトリアピーク(Victoria Peak)を訪れた際には、「親中派ギャング」に写真を撮られ、暴言を吐かれたという。

 黄氏は、国家安全維持法が施行された現状で今後の計画を立てることは困難だと話した。

 今回のような国際イベントでの発言がまだ許されていることが「そもそも奇跡だ」と述べ、「毎晩寝るとき、政府が今すぐ逮捕しに来ないか、あるいは黎智英(ジミー・ライ、Jimmy Lai)氏のように、翌朝5時に自宅に押し入ってこないか、不安になる」と明かした。

 黄氏はさらに、習近平(Xi Jinping)国家主席のもとで香港が自由選挙を実施することは「あり得ない」と指摘。一方で、活動家らは前進すべきであり、自身はまだ香港市民への希望を持っていると述べ、「香港はもはや香港ではなくなっているが、香港人の意気があれば、この苦しい闘いの中でもまだ前進できる」と語った。(c)AFP