【8月23日 AFP】1918年のスペイン風邪の流行を経験し、世界屈指の高齢者だった116歳の男性が、22日に南アフリカで死去した。遺族が明らかにした。

 この男性は1904年5月8日生まれのフレディー・ブロム(Fredie Blom)さんで、今年AFPに対して「神のご加護のおかげでここまで長生きした」と語っていた。

 ギネス世界記録(Guinness World Records)が「存命中の最高齢男性」として認定していたのは英国のボブ・ウェイトン(Bob Weighton)さん(112)だったが、南アのメディアはブロムさんを「非公認の」世界最高齢男性と伝えていた。ウェイトンさんは今年5月に死去した。

 ブロムさんはまだ10代だった頃に、スペイン風邪のパンデミック(世界的な大流行)で家族全員を失った。ブロムさん自身は生き残り、46年連れ添った妻ジャネットさんとの間に生まれた3人の子どもを育て上げ、5人の孫の祖父となって長年暮らしていた。

 遺族のアンドレ・ナイドゥー(Andre Naidoo)さんは「2週間前に祖父はまだ木を切っていた」と懐かしそうに語り、ブロムさんが約2キロのハンマーを使っていたことを振り返って「誇り高い強い男性だった」と付け加えた。

 また、ナイドゥーさんは新型コロナウイルスのパンデミックに言及し、ブロムさんは「新型コロナ感染ではなく、普通の自然死」だったと説明した。(c)AFP