【8月22日 AFP】米カリフォルニア州北部と中部で21日、同州で過去最大級の規模となった山火事による煙が広範に広がり、大勢の住民が避難している。火災が発生してほぼ1週間になるが、ほとんど鎮火せず、火勢は増している。

 一連の山火事のうち最大級のものは「落雷による複合火災LNU(LNU Lightning Complex)」と名付けられ、約8万9000ヘクタールに延焼し、建造物500棟近くを焼き、数万人が避難を余儀なくされている。「LNU複合火災」は17日に発生し、現時点では同州で歴代10位の規模に広がっている。

 当局によると、1万2000件を超える落雷により発生した直近の火災に関連して5人が死亡した。20日には4人の遺体が搬送され、うち3人の遺体はナパ(Napa)郡の農村地帯で焼けた家屋から発見された。

 消防当局は、この1週間で落雷により560件の火災が発生しており、中でも最大級の山火事は、ベイエリア(Bay Area)で発生し、それぞれ「LNU複合火災」「SCU複合火災」「CZU複合火災」と命名されたものだと発表した。

 約11万9000人が自宅からの避難を余儀なくされたが、その多くは避難先を見つけることが困難で、新型コロナウイルス感染症のリスクを懸念して当局が設置した避難センターの利用に消極的だという。(c)AFP / Jocelyne ZABLIT