【8月21日 AFP】人類は1年間に消費することができる自然資源の今年の割り当て分を、今月22日に使い果たしてしまうことが、国際環境NPO「グローバル・フットプリント・ネットワーク(Global Footprint NetworkGFN)」が20日に発表した報告書で明らかになった。

 今年は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)の影響で二酸化炭素排出や伐採が減り、地球が用意できる1年分の自然資源を使い果たしてしまういわゆる「アース・オーバーシュート・デー(Earth Overshoot Day)」は、昨年に比べわずかに改善したという。

 GFNによると、アース・オーバーシュート・デーは、1970年代から着実に早まっていたが、今年の自然資源消費量は昨年比9.3%減少した。

 だが、GFNのマティス・ワケナゲル(Mathis Wackernagel)氏はオンラインで行われた報告会で、これは「祝うようなものではない」「計画的なものではなく、災害だった」と述べた。

 ワケナゲル氏によると、研究者らは食料やエネルギー、住宅や道路用の場所、世界で排出される二酸化炭素を吸収するのに必要となるものなど「人類の需要すべて」を調べ、アース・オーバーシュート・デーを算出している。

 人類の需要すべてと持続可能な資源量を比較したところ、人類は自然の再生能力を60%も超える自然資源を消費していると推定された。これは地球1.6個分に等しいという。(c)AFP/Kelly MACNAMARA