【8月21日 AFP】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-un)朝鮮労働党委員長は、来年1月に5年ぶりとなる党大会を招集すると表明した。国営朝鮮中央通信(KCNA)が20日、報じた。党大会では政策の「問題点」に対処し、停滞した経済を立て直す新たな5か年計画を発表する。

 KCNAによると、金委員長は19日に開かれた朝鮮労働党の中央委員会総会で党大会開催を発表。2016年に開かれた前回の党大会以降の「成果と問題点を評価」した。

 総会の結論は北朝鮮政府としては異例の率直な内容で、「国家経済の発展目標は大幅に遅延」しており、国民の生活水準に「著しい」向上はなかったとされた。金委員長は「朝鮮半島を取り巻く地域の状況やさまざまな側面において予想外で不可避な難題」が生じたと述べた。

 党大会は金委員長の父、故金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong-Il)総書記時代には一度も開かれず、前回の第7回党大会は36年ぶりの開催だった。KCNAによると金委員長は「党大会の定期的な招集」を求めたという。

 一方、韓国の情報機関・国家情報院(National Intelligence Service)は議員らに対し、金委員長が「統治のストレス」を和らげるため、妹の金与正(キム・ヨジョン、Kim Yo-Jong)氏らに権限の一部を委譲したと伝えている。

 与正氏が韓国や米国との関係を担い、他の当局者が経済と軍事を担当するといい、韓国の河泰慶(ハ・テギョン、Ha Tae-Keung)議員によると、国家情報院は権限の委譲について、政策が失敗した場合の「責任を回避する」目的もあると伝えたという。(c)AFP