【8月20日 AFP】タッチスクリーンの登場でスマートフォン市場の王座から引きずり降ろされた物理キーボード採用端末「ブラックベリー(BlackBerry)」が、来年発売される第5世代(5G)移動通信網対応機種で復活を目指す。関係各社が18日、共同で発表した。

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 記者発表によると、米テキサス州拠点のオンワード・モビリティー(OnwardMobility)が、台湾の富士康科技集団(フォックスコン、Foxconn)の子会社と協力し、米グーグル(Google)のOS(基本ソフト)「アンドロイド(Android)」を搭載した5G対応のブラックベリー端末を開発するという。

 これに先立ち、カナダのブラックベリー社は、中国の家電大手TCLとの企画・製造・販売契約が8月末で終了すると発表していた。

 新生ブラックベリー端末は、まず欧州と北米で発売される。このところ増加しているリモート勤務者向けの設計になるという。

 オンワード・モビリティーのピーター・フランクリン(Peter Franklin)最高経営責任者(CEO)は、ビジネスパーソンたちが求めているのは「ユーザー体験(UX)を損なうことなく生産性の向上が可能となる安全な5G端末」だと指摘。「ブラックベリーのスマートフォンは、通信内容やプライバシー、データの保護に定評がある」と述べた。

 10年前には世界のスマートフォン市場を席巻していたブラックベリー端末のシェアは、タッチスクリーン搭載機種の登場で実質ゼロに転落していた。(c)AFP