【8月20日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)前米大統領は19日、オンライン開催された民主党の党大会で演説し、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領について、一度も真摯(しんし)に職務に取り組まず、米国の民主主義を危機にさらしたと批判した。

 黒人として初めて米大統領を務めたオバマ氏は、2017年にホワイトハウス(White House)をトランプ氏に引き継いだ際、トランプ氏が大統領職に「真摯に取り組むことに、ある程度は興味を示すかもしれない。そうすれば大統領職の重みを感じ、自らの手に委ねられた民主主義にいくらかの敬意を見いだすかもしれない」と考えたという。

「だが、彼は一度もそうしなかった」とオバマ氏は述べた。そして、その結果トランプ氏は、米国の「最悪の衝動を解き放ち、世界に誇る米国の名声をひどく傷つけ、米国の民主主義制度をかつてないほど脅かすこととなった」と指摘した。

 この日、演説に先駆けて一部内容がメディアに報じられると、トランプ氏はただちにオバマ氏こそ「無能」で「ひどい」指導者だったと反論。「彼(オバマ氏)が残していったものの恐ろしさや行った取引の愚かさを、われわれは目の当たりにした」「オバマ大統領は良い仕事をしなかった。私がここにいるのは、オバマ大統領とジョー・バイデン(Joe Biden)ゆえだ」と記者団に語った。(c)AFP/Olivier Douliery with Sebastian Smith in Washington