【8月19日 AFP】31日から始まるテニスの四大大会(グランドスラム)、全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2020)のために用意した安全な隔離環境下の「バブル」の中で、関係者1人から新型コロナウイルスの陽性反応が出た。全米テニス協会(USTA)が18日に発表した。

 協会の顧問医師によれば、陽性になったのは男性で「選手ではなく」、無症状だという。

 協会は、全米オープンと前哨戦のウェスタン&サザンオープン(Western & Southern Open 2020)の舞台となる米ニューヨークのビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンター(USTA Billie Jean King National Tennis Center)にバブルを設け、8月13日から1400件の検査を行ってきたが、その中で陽性が判明した。

 医師によれば、男性は1回目の検査では陰性だったが、2日後の2回目の検査で陽性となった。男性のルームメートも現在は隔離中で、医師は「1回目に見つかっていれば良かったが、1回ではカバーしきれない日があったため、48時間後に2回目を実施した」と話している。

 今月31日に開幕する全米オープンは、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)の大きな影響を受けており、多くのトップ選手が欠場を表明している。

 USTAのマイク・ドーズ(Mike Dowse)最高責任者は「選手の判断を常に尊重する。全ては個々の選手の判断だ」「改めて伝えたいのは、何が何でも開催するというつもりではなかったこと。独自に定めた三つの原則に従う必要があったし、従っている自信がある」とコメントした。

 男子では、世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)を筆頭に、ドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)やダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev、ロシア)、ステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)、アレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)という世界ランキング10位以内の有力選手が出場を予定している。(c)AFP