【8月18日 AFP】スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)は17日、キケ・セティエン(Quique Setien)監督の解任を発表した。オランダ代表を率いているロナルド・クーマン(Ronald Koeman)監督が後任の最有力とみられている。

 バルセロナはツイッター(Twitter)で「トップチームにおける広範な再編の一環として、新指揮官が数日以内に発表される」と記した。

 セティエン監督は1月に就任したばかりだったが、チームがレアル・マドリード(Real Madrid)にリーグタイトルを明け渡し、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2019-20)の準々決勝でバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)に屈辱的大敗を喫したつけを払うことになった。

 セティエン監督の解任は、本拠地カンプ・ノウ(Camp Nou)で約6時間にわたって行われた緊急の役員会議で決定し、その場でクーマン監督が後任候補に浮上した。

 バルセロナはまた、来年6月に予定されていた会長選が3月15日に前倒しになることも発表した。

 フラストレーションを募らせたサポーターは会長選の即時開催を願っていたが、その可能性はなくなり、非難を浴びているジョゼップ・マリア・バルトメウ(Josep Maria Bartomeu)会長は続投となる。

 次期会長候補のビクトル・フォント(Victor Font)氏とシャビ・エルナンデス(Xavi Hernandez)監督には関係があり、来年就任する新たなフロントは自らが望む指揮官を任命する可能性があることを考慮すると、セティエン監督の後任にはすぐさま結果を出さなくてはならないプレッシャーがかかるだろう。

 2018年からオランダ代表を率いているクーマン監督は、来年に延期となった欧州選手権(UEFA Euro 2020)と2022年のW杯カタール大会(2022 World Cup)で指揮を執ることになっている。

 マウリシオ・ポチェッティーノ(Mauricio Pochettino)氏も候補に挙がっていたが、ライバルチームであるRCDエスパニョール(RCD Espanyol)とのつながりから、バルセロナをはねつけた過去の発言が不利に働いている。

 スペインメディアによれば、クーマン監督と代理人は同日夜、2年契約で交渉を進めたが、2年目については会長選の結果次第になるという。

 選手時代、ヨハン・クライフ(Johan Cruyff)氏が率いた当時のバルセロナで主力として活躍し、1992年のヨーロッパチャンピオンズカップ(European Cup、現欧州チャンピオンズリーグ)決勝で優勝を決めるゴールを挙げたクーマン監督は、バルセロナで英雄的扱いを受けている。(c)AFP/Thomas ALLNUTT