【8月17日 AFP】タイで16日、反政府デモが行われ、警察によると1万人以上が参加した。民主派の運動が活発化する中、同国で行われた政治デモとして2014年以降で最大規模となった。

 タイではここ1か月、学生主導のグループが同国各地でほぼ毎日デモを展開。元陸軍司令官のプラユット・チャンオーチャー(Prayut Chan-O-Cha)首相と親軍のプラユット政権に抗議し、大規模な民主改革を求めている。

 デモ隊は16日夜までに、首都バンコクの民主記念塔(Democracy Monument)周りの主要交差点を占拠。学生らは「独裁体制をつぶせ!」と声をそろえ、参加者の多くが政権を批判するサインを掲げた。平和の象徴であるハトをかたどった切り抜き絵を持った人もいた。

 警察は同塔を囲む主要道路を通行止めにした。警察当局によると同日午後6時(日本時間午後8時)までに集まったデモ参加者は1万人に及んだ。民主記念塔は専制君主制を終わらせた1932年の立憲革命を記念して設立されたもので、同塔で行われた集会としては、2014年にプラユット氏が主導したクーデター以降最大規模となった。

 学生らは政府の全面的な見直しと、2017年に公布された憲法の改訂を要求。軍政下で草案されたこの憲法が、昨年の総選挙でプラユット氏率いる親軍政党に有利に働いたと訴えている。(c)AFP