【8月16日 AFP】韓国で15日、新型コロナウイルス感染者が新たに166人確認された。1日当たりの新規感染者数としては過去5か月以内で最多となり、首都ソウルとその周辺では同日、コロナ対策措置が強化された。

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 より厳格なソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)指針によって、首都圏では屋内での集会やプロスポーツを含む活動が制限される。

 15日に確認された166人の新規感染者数は、3月初め以降で最多。累計感染者数は1万5039人、死者数は305人に上る。

 政府の対策会議に出席した丁世均(チョン・セギュン、Chung Sye-kyun)首相は、韓国が新型コロナウイルスの感染拡大を食い止める「重要な局面」に立たされていると指摘。「われわれが最も優先すべきは、ソウル首都圏でウイルスの拡大を封じ込めることだ」と主張した。

 新規感染者の大多数は、同国の人口約5100万人の半数が住むソウル首都圏で確認された。韓国では15日から3連休が始まっており、感染者の急増が懸念されている。

 韓国は、中国本土以外としてはコロナ流行の初期段階で多数の感染者が確認された国に数えられる。しかし、欧州諸国などで実施されたロックダウン(都市封鎖)措置を一度も行うことなく、徹底的な検査と感染者の追跡によって感染拡大をおおむね食い止めた。

 韓国は、国民の大半がマスク着用などの安全な健康対策を順守するなど、新型ウイルスの流行対策で模範と目されてきた。

 7月にはスポーツ観戦も観客の人数を制限した上で認められていたが、首都圏では15日から再び禁止された。(c)AFP