【8月16日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)は15日、米フロリダ州オーランド(Orlando)でポストシーズン進出を決めるプレーインゲームが行われ、ポートランド・トレイルブレイザーズ(Portland Trail Blazers)が126-122でメンフィス・グリズリーズ(Memphis Grizzlies)との熱戦に勝利し、ロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)とのウエスタンカンファレンス・プレーオフ1回戦に駒を進めた。

 1956年以来久しぶりに実現したプレーインゲームで、ブレイザーズはダミアン・リラード(Damian Lillard)が31得点を記録。ユスフ・ヌルキッチ(Jusuf Nurkic)も22ポイント、21リバウンドを挙げ、最終クオーターについた8点差を逆転して勝利した。

 特にリラードは、絶対に負けられないレギュラーシーズン最後の3試合でも51点、61点、42点を挙げてプレーインゲームに導いていたが、この日も卓越したオフェンス能力でチームを大いに助け、4連勝を飾ったブレイザーズの主役になった。

 他には、腰の骨折を抱えながらプレーを続けているCJ・マッカラム(C.J. McCollum)は、全29得点のうち14得点を第4クオーターに挙げ、カーメロ・アンソニー(Carmelo Anthony)も21点を奪取。新人賞の最右翼とされるジャ・モラント(Ja Morant)がキャリア最多の35得点を挙げたグリズリーズに競り勝った。

 前半は昔ながらのインサイド勝負の展開となり、ヌルキッチが15得点、17リバウンドを挙げたブレイザーズが58-52とリードして折り返しを迎えた。

 ヌルキッチは試合まで2時間を切った中で、祖母が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にかかって死去したことをSNSで明かしていたが、その中で積極的なプレーを見せた。本人が報道陣に語ったところによれば、祖母はNBAのシーズンがオーランドで7月に再開した直後から闘病に入ったが、ヌルキッチはチームにとどまることを選択した。

 迎えた第3クオーターは、モラントが10点、控えのブランドン・クラーク(Brandon Clarke)が14得点を決めたグリズリーズが42-31と上回って逆に5点のリードを奪うと、試合残り9分55秒にはその差を8点に広げた。しかし、ブレイザーズも残り3分8秒でマッカラムが3ポイントを沈めて111-111の同点。さらにヌルキッチがオフェンスリバウンドからのバスケットカウントワンスローを決めて逆転し、そのまま逃げ切った。

 プレーオフ1回戦に進出するには2勝が必要だったグリズリーズに対し、第8シードだったため1勝するだけでよかったブレイザーズは、これで勝ち上がりを決めた。

 レブロン・ジェームズ(LeBron James)擁するレイカーズとの1回戦は18日に始まり、ブレイザーズに準備期間はほとんどない。

 それでも4連勝でポストシーズン本番へ勝ち進んだリラードは、不安は何もないと話し、「これだけハードに戦ってプレーオフに進めたのは、自分たちなら何でもできるという手応えがあったからだ」「どんな相手でも倒せるし、しっかり休んで次に備えたい」「俺たちの戦いはまだ始まったばかりだ」とコメントした。(c)AFP