【8月16日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2019-20)は15日、一発勝負の準々決勝がポルトガル・リスボンで行われ、オリンピック・リヨン(Olympique Lyon)が3-1でマンチェスター・シティ(Manchester City)を撃破。今大会で続いている衝撃的な試合がこの日も見られた。

 無観客のエスタディオ・ジョゼ・アルバラーデ(Estadio Jose Alvalade)で行われた一戦は、マックスウェル・コルネ(Maxwel Cornet)のゴールで前半にリヨンが先制したが、シティもケビン・デ・ブルイネ(Kevin De Bruyne)が試合を振り出しに戻し、そのまま逆転するかに見えた。

 しかしリヨンは79分に交代出場のムサ・デンベレ(Moussa Dembele)が勝ち越しゴールを奪うと、シティはラヒーム・スターリング(Raheem Sterling)が痛恨のミスを犯し、同点に持ち込めず。直後の87分にリヨンがデンベレの2ゴール目でダメを押した。

 打ち切りになった今季のフランス・リーグ1で7位にとどまり、中断明けは公式戦を2試合しかこなしていない状況ながら下馬評を覆したリヨンは、前日の試合でFCバルセロナ(FC Barcelona)を8-2で粉砕したバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)と19日の準決勝で対戦する。

 もちろん、バイエルンが高すぎる壁なのは間違いないが、そもそもリヨンがここでシティを撃破するのはもちろん、決勝トーナメント1回戦でユベントス(Juventus)を敗退に追い込むこともほとんど誰も想像していなかった。

 デンベレは仏RMCスポール(RMC Sport)に対して「僕らはまだ勝ち残っている。それはつまり、素晴らしいチームだということだ」「浮かれずに1試合1試合取り組んでいく。これからバイエルン戦に備えたい」と話した。

 一方のシティは、前回大会でもリヨンと対戦してホームでは敗戦、アウェーでは引き分けという戦績で、不安がなかったわけではないが、これは2年近く前の話で、リヨンは当時の主力が複数チームを離れており、ジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)監督の下で野心的な目標を掲げるチームにとっては痛すぎる敗退となった。

 シティはこれで、チャンピオンズリーグでは3大会連続の準々決勝敗退で、欧州制覇にはなかなか手が届かない状況が続いている。グアルディオラ監督は「これが現実。いつかは準々決勝の壁を破れるだろう。これだけの信じられない選手がいても、今は届かないが、これからも挑戦していくだけだ」とコメントした。

 また、昨季のチャンピオンズリーグ決勝はリバプール(Liverpool FC)対トッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)のイングランド勢対決となったが、今季はベスト4にプレミアリーグのチームが一つも残れず、かわりに準決勝はどちらもリーグ1対ドイツ・ブンデスリーガの顔合わせとなった。

 18日にはパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)とRBライプツィヒ(RB Leipzig)が激突。翌日のバイエルン対リヨンは2010年の準決勝と同じ組み合わせとなる。(c)AFP/Andy SCOTT