■抗議デモの取り締まり強化

 反政府デモは今年2月、若手活動家らから支持を集める新未来党(Future Forward Party)が選挙法に違反したとして解党を命じられたことをきっかけに頻発するようになった。解党命令は、政治的な理由によるものだとみられている。

 当初デモは散発的で小規模だったが、先月から活発化しており、今では各地でほぼ毎日行われるようになっている。

 10日の抗議デモには約4000人が参加したが、この動きが主流となるかどうかは不透明だとされていた。

 しかし、当局の懸念は募っているようだ。8月上旬には人権派弁護士アノン・ナムパー(Anon Numpa)氏ら2人を扇動の容疑で逮捕した。また14日には著名学生活動家、パリット・チワラック(Parit Chiwarak)氏が逮捕されたが翌日保釈された。

 ペンギンの名で知られるパリット氏は逮捕前、「何があってもわれわれは闘わなければならない」と述べていた。同氏とアノン氏は14日に行われたデモに参加した。

 パリット氏の逮捕の前日プラユット氏は、抗議デモ参加者らの要求は国民の大半にとって「受け入れがたく」、民主デモ活動は「危険だ」と述べていた。(c)AFP/Dene-Hern Chen and Pitcha Dangprasith