拘束されたデモ参加者、警察の暴力や拷問証言 ベラルーシ
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【8月14日 AFP】ベラルーシの大統領選の不正疑惑をめぐる抗議デモで身柄を拘束されていた参加者らは拘束中、殴打されたり、食べ物や水を与えられなかったり、眠ることを許されなかったりしたことが分かった。14日に釈放された参加者らがAFPの取材に答えた。
抗議デモに参加していなかったにもかかわらず拘束されたと主張するマキシム・ドブジェンコ(Maxim Dovzhenko)さん(25)は、「たばこを両手に押しつけられた」「頭を殴られたので、気持ちが悪い。頭がクラクラする」と話した。ドブジェンコさんは、その後病院に搬送された。
実業家のミハイル・チェルレンコフ(Mikhail Chernenkov)さん(43)は、警察署で電気ショックを複数回加えられ、棒で殴られたと証言。AFP記者にあざのできた臀部(でんぶ)を見せ、「これは拷問だ」と訴えた。留置施設がいっぱいだったため、チェルレンコフさんを含め大勢が外に寝かされたと話した。
警察は9日の選挙後にデモが発生して以降、6700人以上を拘束したと発表している。この選挙で現職のアレクサンドル・ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領(65)は、80%の得票率で当選したとしている。
ルカシェンコ氏の主要対立候補となったスベトラーナ・チハノフスカヤ(Svetlana Tikhanovskaya)氏は、選挙後リトアニアに滞在していることが分かっている。
1994年から独裁体制を敷くルカシェンコ氏の辞任を求め、首都ミンスクを含む複数の都市で、数千人が抗議デモを繰り広げている。(c)AFP /Valery Kalinovsky