【8月11日 AFP】ベラルーシで9日行われた大統領選をめぐる騒乱が2晩にわたって続いた中、6選を目指したアレクサンドル・ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領の主要対立候補となったスベトラーナ・チハノフスカヤ(Svetlana Tikhanovskaya)氏がリトアニアに滞在していることが分かった。リトアニア外相が11日、明らかにした。

 リナス・リンケビチュウス(Linas Linkevicius)外相はAFPに対し、「彼女はリトアニアに到着し、無事でいる」と語ったものの、さらなる詳細については明らかにしなかった。

 欧州連合(EU)および北大西洋条約機構(NATO)の加盟国であるリトアニアはかつて、旧ソ連の構成国の一つであり、ベラルーシやロシアの反政府派の人物の亡命を受け入れてきた過去がある。

 政界の新参者でありながら、9日の大統領選での勝利を主張しているチハノフスカヤ氏の所在は、10日夜の時点ではまだ分かっていない。

 ベラルーシでは抗議活動により1人が死亡。首都ミンスクでは10日夜、大勢の人々が路上に繰り出し、ルカシェンコ大統領がチハノフスカヤ氏から勝利を奪ったと主張した。

 現場にいるAFPの特派員、およびデモ参加者や目撃者によると、警察はゴム弾やスタングレネード(閃光〈せんこう〉と爆音を放つ手りゅう弾)、催涙ガスを投入したものの、デモ隊は石や花火を投げたり、間に合わせのバリケードを築いたりして反撃した。(c)AFP